無事フォークリフトの免許を取得後、私を待っていたのはリーチリフトでした!免許講習で乗るのはカウンターリフトのためそのギャップに苦しみます。この記事では、実際の大型物流センターでぶつかった「実務ならではの壁」や「リーチリフト特有の難しさ」の体験談を記載しています。
・教習所のリフトと職場のリフトの大きな違い
・物流のフォークリフトはどのような作業をするのか
・リフトに乗れるようになって変化した業務内容・給料・現在のキャリア
「免許は取ったけれど、実際の現場で乗るのが怖い」、「取得を考えているがどんな業務をするのか」という方の不安が解消されて、一歩踏み出すきっかけになればと思います。
フォークリフト記事一覧
【取得前編】フォークリフト免許を取得しようと思った理由
【免許講習編】フォークリフト運転技能講習体験記
【取得後実務編】いざフォークリフト業務!(今ここ)
リーチリフトに初めて乗った時の驚き
ハンドル軽すぎない…?
クルクルクルッ!
本当にこうなのです。
洗って切った野菜を入れてクルクル回して水を切るやつを知っていますか。(サラダスピナーというらしい)

これの黒い部分を回すと水が切れて美味しい野菜が食べられるのですが、これよりもハンドルが軽いです。
というのも、カウンターリフトや車のハンドルとはまったく異なります。
ハンドルは横向きではなく、上向きについています!
上から握る感じはジャムの蓋に似ています。

これを回転させると、リフトのタイヤの向きが変わります!
このハンドルが、サラダスピナーより軽いのです。(びっくり)
座って運転の「カウンター」と、立って運転する「リーチ」の違い
リーチリフトは、
左手:ハンドル(旋回)
右手:レバー(前後進のスピード&爪の操作)
足元:(ペダル)
手足バラバラの動きを求められるため、最初はパニックになります!
あと、リーチリフトは座らず立ちっぱなしです。
そのため、長時間の作業になると同じ姿勢で立ちっぱなしとなるためかなり足と腰に負担がきます。
その上、私のいた職場では、クラッチ式のリーチリフトでした。
このクラッチ式は、ほとんどずーっとクラッチペダルを踏みながらリフト操作をします。
そのため、足と腰への負担はすごいです。
その上、作業場所では基本はバック走行です。
前進では、爪が危ないのと荷物を持ったとき前が見えなくなるからです。
しかし、ペダルは前についています。
そのため、足元は正面のペダルを踏み、上半身は横を向き首を後ろに向けて走行します。
長時間作業となると足・腰・首は痛いです…
リーチリフトは爪の部分がビヨーンと伸びるのですが、これは中々メカニカルでかっこよくて◎です。
狭い・高い・重い!実務の大変さ
スリリングな通行スペース
物流センターは狭いのです。
センター自体は広いのですが、なぜか作業をしていると狭くなっていくのです。(荷物があふれる)
車幅(約1.1m)に対して、ギリギリ(おそらく1.2~1.3m)の道が多く、パレットを担ぐと通れないような道も多かったです。
それも目線程の高さの荷物に挟まれた道だったりすると、通り抜けた先が見えずぶつかってしまいます。
そのため、リフトに搭載されているクラクションを鳴らしながら通り抜けたりします。
そして次の作業場へと行きます…狭い道は多いため運転技術は高めておく必要があります。
歩行者、縦横無尽!
物流センターは人が多いのです。
リフトも多いですが、歩行作業者も多いです(リフトに乗っていない作業者)
ピッキングと呼ばれる作業や、出荷作業をしている人がたくさんいます。
リフトマンは、歩行作業で出た空のパレットの片づけや、作業に必要な荷物を持って行ってあげたりする必要があります。
そのため、歩行作業者の近くを通ってリフト作業することもたくさんあります。
車の免許を持っている、またはリフト免許を持っている歩行者は、動くルートを予測して作業のしやすい位置に移動してくれたりします。
しかし、作業に集中していたり、車の動きが予測できない歩行作業者は縦横無尽に動きます。
そのため、とても注意しながら作業をしないと事故につながってしまいます!
後進と徐行は必須です。
揺れる荷物、揺れる心
パレットに乗っている荷物には色々あります。
例えば、100kg程の背の高い家具など

これが、パレットの上にいくつか乗っていたりします。
もちろん、普通はラップというものをまいて倒れないように固定されています。
しかし、現場では必ずしもそうではありません。
出荷に間にあわないとなれば、ラップなどなくゆらゆら状態でくるのです。
そのため、ラップを自分でまいて固定するときもありますが、場合によってはこのまま搬送しないといけないときもあります。
パレットに爪をさす → 爪を傾ける → ゆら…ゆら…
心中穏やかではありません。
高層ラックへの棚入れ・棚卸し
リフトの爪は、すっごい上まで上げれます。
そのすっごい上の棚にパレットがのっています。
しかし、上すぎて見えづらくうまくささりません。(4mほど)
私は、目がほぼ見えなくなって2カ月入院した過去があり、その後は中々の乱視のためこの作業が苦手でした。
こんな高いところから荷物やパレットが落ちたら大変なので、ゆっくり丁寧にやりましょう!
(私はとてもゆっくりやっていました)
現場で意識した、リーチリフトの運転・操作の上達ポイント
爪と高さと角度!
・爪はちょい出し
・高さはちょい上げ
・角度は平行
積まれていない一段のパレットはこれでほぼいけます。
とにかく、最初は「ゆっくりひとつずつの動作を丁寧にする」
これがとても大事です。
・マストの高さ(天井やラックにぶつからないか)
・荷物の重量とバランス(揺れないか、ひっくり返らないか)
・周りの状況(縦横無尽な歩行者や他のリフト)
・荷物や作業の優先度合(どれから運ぶべきか)
などなど、とにかく考えたり気を配らないといけないことが多いです。
これらをすべてこなすには、無意識レベルでリフトをコントロールできる運転技術がベースになります
そのため、まずはひとつずつ丁寧にやって覚えましょう!
ハンドリフトの経験は馬鹿にならない
歩行者でハンドリフトを操作していると、
・どこに荷物がほしいか?
・誰がどんな作業をしようとしているか?
・次の作業の準備に何が必要か?
・仕分けやすい荷物の順番は?
・運びやすい荷物の順番は?
これらが手にとるようにわかります。
リフトマンの仕事は、単に荷物を右から左へ運ぶだけではありません。
「現場の歩行作業がスムーズに回るようにコントロールしてあげること」も、非常に重要です。
もし歩行作業をしていた方がいれば、その経験はリフトに活かされます!(私も歩行からリフトでした)
フォークリフトを安全に運転する注意点
進行方向の確認(絶対)と、基本は後進
「前よし、右よし、左よし、後ろよし」(安全呼称)
大げさかもしれませんが、指差し呼称は大事です。
リフトは、ハンドル1つでどの方向にも一瞬で動きます。(前はもちろん右にも左にも後ろにも)
しかし、歩行者は必ずしもそれも意識できているとは限りません。
そのため、動く前には全方向を確認しておく必要があります。
丁寧に正確に!スピードも結果的にそれが一番早い
すごく操作が早く操作が正確なリフトマンの方が職場にいました。
しかし、操作が正確でも歩行者からすると早いのは怖いのです。
そのため、このリフトマンは庫内のメンテナンス作業メインとなっていました。
リフト自体は、早く正確に操作するのは慣れればそこまで難しくありません。
しかし、歩行者と作業することも多いため、全体のことを考えると全員が効率よく動ける必要があります。
・周りが「次にどう動くか」を予測しやすい落ち着いたスピード感
・こまめな周囲確認
・歩行作業者とのアイコンタクトや声掛けなどのコミュニケーションがある
こういったリフトマンだと周りの歩行者は作業がしやすいです。
周りの状況を見ているし、周りに気を使って運転をしているのがよくわかるからです。
自分だけが早いではなく、「作業しやすい!」という安心を与えるリフトマンを目指すと、全体で効率がよい作業ができると思います。
物流はチーム作業!
まとめ
フォークリフトに乗れるようになってからの業務
フォークリフトに乗れるとできることが増えて楽しいです!
運転も、大きい機械を動かしている感覚で楽しいです。
あと、自分の頭の中にある仕事の組み立てが実現できます!
フォークリフトの免許をとるまでは、ハンドリフトを駆使して作業をしていましたが
・ここに今パレットがあれば作業が進みやすいのに…
・この順番で荷物がくるようにコントロールできたら出荷に間に合うのに…
・このパレットを今すぐ片づいたらみんなの効率が上がるのに…
自分でリフトに乗れるようになると、これらがすべて自分の手で実現できます!
ハンドリフトに比べて体力的な消耗もかなり減るため、その分「現場全体をどう回すか」に意識を集中して仕事ができるようになりました。
フォークリフトに乗れるようになってからの給料
給料は、当時アルバイト(派遣)だったのですが、フォークリフト作業者となり時給が300円上がりました。
自費で講習に行き免許を取得したのですが、その合計費用が44,000円でした。
44,000円÷300円=約146.6時間
146.6時間÷20日(月の出勤日数)=1日あたり7.33時間
つまり、約1カ月で免許取得費用の元がとれたいうことです!(コスパよし!)
仕事が楽しくなり、体力的にも楽になり、お給料も上がる、本当に取ってよかったと思える資格です。
→ フォークリフト免許講習体験記はこちら
余談:7年後の別業種の今、キャリアとなる
フォークリフトの免許取得後、物流センターで2年ほど働きました。
その後、退職し職業訓練校にいき、現在は製造業で設計の仕事をしています。
まったく違う畑(別業種)に転職したわけですが、今でもフォークリフトの経験は私の人生を裏で支えてくれています。
転職活動の際、いくつか転職サイトに登録していましたが、世の中の「フォークリフト作業者」の求人は本当に多いです。
別の仕事をしている今でも、サイトからは定期的にフォークリフト作業者の求人のスカウトメールがきます。
そのため、今の仕事がうまくいかなかったとしても「何かあってもフォークリフトに乗っていつでも働けるぞ!」というのが心の安心となっています。
実は今、私は職場で「衛生管理者」として、現場のヒヤリハット対策を担当しています。リフトの実務で培った、周りの状況を先読みする力、製造現場での危険予知能力(物の重心や通行ルートの重要さなど)がいきました。
「揺れる荷物」や「縦横無尽な歩行者」と向き合ったフォークリフトの経験はムダではなかったのです。



不安定な今の世の中だからこそ、一生物の技術として、キャリアとして、また人生のバックアップとしてフォークリフト免許は本当におすすめの資格です。
もし「自費だし、どうしようかな…」と悩んでいる方がいたら、ぜひ一歩を踏み出してみてください。
数年後のあなたを助ける大きなキャリアになるかもしれません。(私がそうでした)
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